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東京都特派員ブログ

有田陶器市

2022年05月10日

有田観光協会 at 12:00  | Comments(0)  | 東京都特派員

今回は、有田で4月29日~5月5日まで開催されていた陶器市へ初めて行って来ました。
お天気も良く、有田の街はたくさんの人でとっても賑わっていました。

陶器市は、アリタセラなど色々な場所で行われていました。
そこでは、普段は手に届かない様な金額のお皿が値引きされていたり、製造の過程で小さな点状のくぼみが出来たり、絵付けの際にハネやヨレが出てしまった物なども安く販売されています。


昔は、この様に失敗した物は陶磁器を川に投棄していたそうです。
その陶片を有田の人たちは「べんじゃら」と呼び、今でも川には陶片が残っています。

こうしたお皿を廃棄せずに陶器市で販売する事は、SDGsにもつながると思います。
陶器市では半額や90%off になっている商品も多く、宝探しの様にお買い得品や自分の好きな食器を探すの
も楽しいと思います。


私も、たくさん掘り出し物を見つけて購入しました。
これから、何をのせて使うか楽しみです。


期間中は皿山商店会で「朝がゆ」も販売されています。
今年は3年ぶりに「ご縁を結ぶ」という意味で、干支のお茶碗に「おむすび」をつけて販売されました。
限定商品なので、朝早くに行かないと売り切れてしまうそうです。

そして!車好きの私が発見した、有田焼柄が施された日産リーフ。


なかなかお目にかかれないこの車は、源右衛門・柿右衛門・今右衛門の絵柄が素敵でした。

念願の有田陶器市を訪問して感じた事は、有田の街も人も笑顔で活気に満ちていた事です。
コロナ前よりは来場される人数が減少しているようだと聞きましたが、リアルでのコミュニケーションは気持ちがワクワクする貴重な体験なんだと改めて実感しました。

是非皆さまも有田陶器市へ遊びに行って、自分だけのお宝を見つけて欲しいと思います。  

中川政七商店

2022年04月17日

有田観光協会 at 15:00  | Comments(0)  | 東京都特派員
今回は、中川政七商店にお邪魔してきました!
中川政七商店は、2016年で創業300年を迎える麻織物の老舗企業で、年々衰退をしている地方の伝統産業をコンサルティングなどで成功に導いている会社です。

そして、「日本の工芸を元気にする!」ことをビジョンに掲げ、工芸大国日本をつくるために皆さま日々奮闘されております。


このお店は、若者の文化が花開く渋谷の街の中にあります。
のれんをくぐってお店に入ると空気が一瞬にして変わり、日本の伝統に包まれるような空間が広がっていました。

そこで今回は、日本最大の広さを誇る渋谷店の店長の辻川幹子さんにお話を聞くことができました。
笑顔の素敵な辻川さんは、奈良の出身で自分の生まれ育った大好きな奈良の良さを多くの方に伝えられるという魅力に惹かれて入社されたそうです。

そして、辻川さんの「お店」に対する考えを教えてくださいました。
同じ商品を置いているのにこっちのお店が魅力的に見えたり店員さんの笑顔で気分が明るくなったり、そんな思いがけない「出会い」がある「お店」が好きと語ってくださいました。

中川政七商店渋谷店の役割は、みんなの工芸の入り口になる事。
年齢や性別を問わず誰でも入れる、そして試すことができる環境を作りたいとのことでした。
確かに、渋谷店の入り口はとっても広く誰でも入りやすいようにされているのも納得しました。
そして、お客様が手に取った商品を作り出した産地のことを知識豊富な店員さんが丁寧に教えてくださるそうです。

それは、誰かへのプレゼントとして買う方には、渡す時に「この産地はね~」とつい話したくなるようなことを通してその産地のことを知ってもらうことで良い循環になります。

そして、自分へのご褒美として買っている方には、使う際に「そういえば、この前~」と思い出してもらうことで同じような好循環につながるそうです。



家庭の食器棚をイメージ


洗面台やリビングをイメージ


やきもの一覧


やきものと産地の紹介をしている工芸新聞

これらは、全て店内で撮らせていただいた写真ですが、全てにユーモアが詰まっております。

今回は、その中からひとつだけ紹介いたします。


この写真です。

手前にはレジャー用品が置かれていて、その奥には先程紹介した全国の焼き物が集まっている棚が見えます。

これは、地方の伝統産地に行く前にレジャー用品を全てここで揃えて歩いて行くことを、表現されているそうです。
そして、店内を紹介して頂いて感じたことは、全体を見渡す事が出来ない様になっていて、区切られたブースを進むたびにどんな商品が置いてあるかなとワクワクする気持ちになりました。

これは、中川政七商店の発祥の地である奈良の町並みを表現されているそうです。

勇気を持って細い路地に入ると思わぬ出会いがあったり、冒険をしているような遊び心をくすぐるようなお店を設計時から考えていたそうです。

有田焼を購入されるお客様の話も伺いました。
初めは素敵な食器だと思い手に取ってみると、有田焼だったんだと思われる方が多いそうです。
そんな風に有田焼に出会ってくれる方々が増えてくれると、嬉しいです。

有田は、「焼き物のふるさと」と言われます。
その「焼き物のふるさと」が元気になることで、中川政七商店の様にほかの焼き物産地の復興や伝統につながるのではないかと思いました。
  

とうふ屋うかい×源右衛門窯

2022年03月31日

有田観光協会 at 10:00  | Comments(0)  | 東京都特派員
今回は、とうふ屋うかい×源右衛門窯の「眼福のうつわと口福の一皿」に行ってきました。


近くで見ると迫力満点な東京タワーのお膝元に、とうふ屋うかいはあります。
今回はアフタヌーンティーと共に、期間限定で毎年開催されている源右衛門窯の食器を見てきました。


お店に入ってすぐのところに源右衛門窯の商品がずらりと並んでいて、その中でも特にオーラを放っていたのが一枚の大きなお皿です。


お皿と言えば、もちろん日用品として使うものを想像すると思います。
しかし、有田焼の場合は日用品だけでなく、絵画の様に素晴らしい絵付けを見て楽しむ食器もあります。


上段のお皿は、とうふ屋うかいと源右衛門窯のコラボ商品


有田焼が飾られているだけで、その場の雰囲気がとても華やかになる。
そんな印象を今回感じました。
これが、有田焼が持つ威厳やオーラなのだと思います。


有田焼をたっぷりと堪能した後に、豆腐でできたワッフルを食べました。
豆腐のさっぱりした中に甘味もあり、ヘルシーでとても美味しかったです。


今回は、僕が大好きな東京タワーの間近で有田焼に触れる事ができました。
そして、有田でも桜が満開に近づいてきていますが、東京でも桜を見れて素敵な時間を過ごせました。
  

有田焼見つけた!!②

2022年03月21日

有田観光協会 at 10:00  | Comments(0)  | 有田焼見つけた!!
今回は、東京で見る事ができる有田焼のレリーフやオブジェを巡ってきました。
というのも、前回取材した「藤の湯」さんのタイルを見て食器だけではない新たな発見があったので、この
タイルを作成した岩尾磁器さんが手掛けた作品を見に行ってみました。

まずは、都営地下鉄 西新宿五丁目駅の改札の目の前で見つけた有田焼です。

【まちと社の風景】



「まちと杜の風景。やさしい朝の光の中、さわやかな風にのって、小鳥は舞い、杜の樹々はうたう。朝の新
しい歌が町にひろがり人々の新しいことばとなる。キラキラ都下が焼く光をうけ、人々は歩き、文化がうま
れる。」
岩尾磁器HP引用

落ち着いた色彩が印象的なこの作品は、電車に乗って多くの人が町に広がり、その広がりによって多様性を尊
重する今の文化ができているのだと感じました。


続いては、東京メトロ副都心線北参道駅。改札の目の前に堂々と佇んでいました。

【晴れのち雨のち晴】

この作品を造られた吉武研司さんの素敵な詩が書かれていたので、ご紹介します。
「晴れのち雨のち晴れ」
「想像してごらん
地球と生きものたちのこと
共につながり
共に生き
循環していることを」
パッと目を引く様なこちらの作品は、自然と人間が共生する為に改めて環境問題の大切さを教えてくれました。


次は、荒川区文化情報センターに置かれていたオブジェです。

【荒川のみずすまし】

焼物とステンレスから造られたこのオブジェは、素敵な焼物の水紋が目を引く作品でした。
水紋の上を、昆虫のみずすましが水面を素早く動く様子が想像できて楽しかったです。
こちらの、3本の線はこの建物の地下鉄町屋駅で交差する3本の鉄路を象徴しているようです。

最後は、東京文化会館の受付の上に広がるレリーフです。

【江戸きんきら】


こちらの作品は、タイトルにもあるようにキラキラと美しい輝きを放っていて素晴らしい作品でした。
磁器ブロックを斜めに組み合わせる事で、差し込む光を反射し圧巻の存在感でした。

今回4つの作品を見てきましたが、建物の壁やオブジェとしての新たな有田焼を見つける事ができました。
そして、それら全ての作品が生活の一部に溶け込んでいる事にとても嬉しく思いました。
有田焼の多様性にまた一つ魅了されました。  

有田焼みつけた!!

2022年02月25日

有田観光協会 at 17:00  | Comments(0)
今回は、東急田園都市線の二子玉川駅の隣にある用賀駅から徒歩8分ほどのところにある「藤の湯」さんにお邪魔しました。


住宅街の中にある藤の湯さんは、隠れ家のようでありながらも堂々とした佇まいです。
創業はなんと昭和30年。最近は銭湯が減ってきているけれど、藤の湯さんはコアなファンに支えられて今まで続いてきているそうです。

そんな姿も有田焼の歴史と重なるところがありますが、なぜブログで紹介しようと思ったのかと言うと、藤の湯さんで使われているタイルが有田焼だからです!

なぜ有田焼を使う事になったのかなどを、2代目の当主で東京都の銭湯組合の支部長も務めていらっしゃる山口 欧太郎さんに伺うことができました。


もともと、山口 欧太郎さんのお父さんが骨董品や陶器を愛してやまなかったそうで、壁のタイルは岩尾磁器さんにお願いをして作って頂いたそうです。細部までこだわっておられて、男湯と女湯のそれぞれの入口にも有田焼が使われています。
実際に完成した時は、嬉しさから有田町まで来たと話してくださいました。


藤の湯を愛しているお客さまの評判もとっても良いそうです!





岩尾磁器工業のタイルを触らせてもらいましたが、ずっしりとした重みがありました。有田焼は食器の印象が強かったですが、生活の色々なシーンでも使われているんだと学びました。


私は、恥ずかしながら今回初めて銭湯に行きました。
期末テストが終わったら、父と藤の湯さんに行ってお互いの背中を流してから檜のお風呂に浸かり、有田焼のタイルを見ながらリフレッシュしたいと思います!  

テーブルウェアフェスティバル2022 後編

2022年02月07日

有田観光協会 at 15:30  | Comments(0)
東京ドームホテルで1月29日~2月6日まで開催されているテーブルウェアフェスティバルに行って来ました。
今回は後編です。(前編はコチラ)


篠原将太さんは、有田焼卸団地協同組合青年部会長も務められています。
篠原さんが有田観光協会のホームページで配信されている「伝トーク」という番組でSDGs×有田焼などの話をされていた事がとても勉強になった為、いつかお会いしたいと思っていました。
伝トークはコチラ

まるぶんさんでは、ラーメンが大好きな私にはたまらない「究極のラーメン鉢と究極のレンゲ」を購入させてもらいました。


究極のラーメン鉢
このラーメン鉢を作るために食品メーカーに何度も持って行き、より良いものを追求して完成させたそうです。
どういったところが、究極なのか。
それは、7つの秘密があるそうです。


僕の悩みは、ラーメンを食べている途中にスープにレンゲが沈んで行方不明になる事でした。でも、このラーメン鉢は、レンゲに突起がついているので縁にかけられます。この素晴らしいアイデアが、僕のようにラーメンあるあるの悩みを解決してくれます。

そして、袋麺を究極のラーメン鉢で食べると味がより美味しくなると聞いて、早速試してみました。
すごく美味しい!!ラーメン自体は変わってないのに、魔法のようです。
ラーメンの味が何倍も美味しくなる体験を、ぜひ皆さんもお試し下さい。
ラーメン鉢の絵柄は、累計で300種類ですが、現在販売しているものは120種類近くもあります。
その中で、篠原さんおすすめのペンギンの絵柄にしました。ジェンツーペンギンという細かい特徴を捉えて描かれていて、とてもかわいいです。

今回、賞美堂さんとまるぶんさんの商品を購入体験を通じて、消費者の好みや利便性を細部に至るところまで反映させて有田焼を作っているんだということを実感することが出来ました。

会場には、今回のテーマにあるように伝統と現代を掛け合わせた有田焼が多く出品されていました。食事をより充実した時間にする事で日常がカラフルな彩りになるので、食器には色々な魅力があると改めて感じる機会になりました。  

テーブルウェアフェスティバル2022 前編

2022年02月04日

有田観光協会 at 15:00  | Comments(0)
今回は、東京ドームホテルで1月29日~2月6日まで開催されているテーブルウェアフェスティバルに行って来ました。
初めてなので、とても楽しみにしていました。



和食器と洋食器が同じ会場で見ることが出来る、国内最大級の「食卓を彩る器の祭典」です。
そして、和食器は日本全国の有名なお店や窯元が約250店舗出店していました。
それぞれの焼き物の地域を訪れる楽しさもありますが、東京で全国の食器を一度に見れる機会はとても有意義な時間となりました。

その中で、有田焼ブースでは8店舗、また同じ会場内に6店舗の商社や窯元が出店していました。
沢山の素敵な有田焼に囲まれ、まるで有田町にいるような体験をしました。


賞美堂の蒲地佑麻さんとまるぶんの篠原将太さんに、接客対応などで忙しい合間にお話を伺うことが出来たので前編後編でお伝えしたいと思います。



賞美堂の蒲地佑麻さんに、若い方がよく手に取り購入されるお皿を紹介して頂きました。



若者に人気な有田焼
それは、有田焼らしさが詰まった伝統的な絵柄だったので驚きました。若い方は白いシンプルなお皿を好むと思っていたのですが、それはありふれている事もあり逆にこうした有田焼らしい絵柄に魅力を感じてもらえるのだと思います。
シンプルな物ももちろん素敵ですが、こういう職人さんの筆で一つ一つ絵柄を描く事で完成するお皿を手に取って貰える事は嬉しいです。



鍋にピッタリなお皿
そして、この写真は寒い時期にピッタリな鍋に合うお皿です。
どういったところが、鍋に合うのか。
九州の方々は鍋に薬味を使う風習があることを取り入れ、お皿にゆず胡椒などをのせる場所を作ったそうです。
このようなひと工夫が施されている事は、使い手の気持ちに寄り添っている作り手の想いが伝わってきます。
私も、こちらのお皿を購入させて頂きました。おでんを食べる時に、いつもお皿の縁につけていた辛子が時間がたつと
落ちてスープに溶けてしまう経験を何度もしているので、このお皿を使えば、ストレスなく食べられます。


賞美堂さんは、若い方々に有田焼を使って頂く為にどのような料理とお皿を合わせたら良いかを提案している、まさにテーブルウェアをまとめた書籍を販売されています。

書籍:有田焼を愉しむ食卓とレシピ 伝統文様×色彩×料理で魅せる31のテーブルコーディネート -
【公式】賞美堂本店オンラインショップ  

KIHARA TOKYO

2022年01月21日

有田観光協会 at 15:00  | Comments(0)
こんにちは。
今回は、若者の代名詞とも言える渋谷の近くにある奥渋谷の富ヶ谷に行ってきました。奥渋とも呼ばれていて代々木公園やNHKも近く、おしゃれで隠れ家的なお店が多く集まる大人の街に「KIHARA TOKYO」はお店を構えていました。


昨年2021年1月にフジテレビの「有吉くんの正直さんぽ」でも紹介されたこのお店は、階段を登って2階にあり、店内には日常的に使えそうな食器から贈り物としても喜ばれそうな素敵なお皿等の沢山の有田焼が並んでいました。

突然お邪魔したにも関わらず、お店の方々はとても親切に応対して頂き、さらにはマネージャーの木原太朗さんにもお会い出来て、色々なお話を伺いました。

特に印象的だった事は、来店されるお客様の多くは20代〜30代の若い方々だという事です。
400年以上の歴史がある有田焼の良さを、特に若い人たちにもっと知ってもらう事を目標にしている自分にとって、感度の高い人たちが集まるこの場所で有田焼を発信されている事はとても勉強になりました。


佐藤可士和さんとコラボされたお皿の前で、マネージャーの木原太朗さんと写真を撮らせて頂きました。


東京の真ん中にいるのにも関わらず、有田町にいるかのような雰囲気に包まれるお店をこれからも東京都特派員としてブログでお伝えしていきたいと思います。

  

はじめまして。

2022年01月11日

有田観光協会 at 13:00


はじめまして。
私は、伝統ある有田焼をより多くの人たちに知ってもらいたいと思い、arita&yakiという名前でインスタグラムにて発信しています。



そして2022年より有田観光協会のブログに参加させて頂きます。宜しくお願いします。
言わずと知れた、江戸幕府の創設者である徳川家康の言葉をお借りして一年の始まりの挨拶とさせて頂きます。
「正月暁天より、その歳の大晦日と心得ること」
これは、新年が明けるなり大晦日へのカウントダウンは始まっているということを示しているそうです。


ところで、皆様は1年の始まりを象徴することはどんな事ですか?
私は、毎年必ず有田焼でできた鏡餅を決まった場所に置くことによって、この言葉を思い出します。
この言葉はきっと、戦国時代を代表する徳川家康だからこそ、いつ自分の命が終わるか分からないから1日1日を大切に一生懸命生きなくてはいけないのだと改めて気付かされます。

余談にはなりますが、なぜ徳川家康の残した言葉を使用したかというと、徳川家康が亡くなった年が1616年で、この年は有田町で初めて李参平氏によって有田焼が焼かれたとされる年です。

すなわち、家康が亡くなる前に創設した江戸幕府とほぼ同時期に有田焼が産声を上げたという事になります。
徳川家康を始め15代将軍を中心に作った江戸幕府の強固なしくみでさえ260年で崩壊してしまったけれど、有田焼に関わる産業のしくみは未だに健在なので、江戸幕府を超えるこのしくみと遺産はこれからも守り続けていくべきだと考えます。

さて、この度私は有田観光協会の東京都特派員を拝命いたしました。
有田町と有田焼のさらなる発展に貢献できるよう頑張りますので、今後とも宜しくお願いします!

東京都特派員 蒲地陽太朗(17歳高校男子)