目的で探す

東京都特派員ブログ

有田陶器市の三世代

2023年06月13日

有田観光協会 at 10:00  | Comments(0)  | 東京都特派員

こんにちは!
東京都特派員の蒲地陽太朗です。
今回は 4月29日から 5月5日まで開催していた「第 119 回有田陶器市」に参加したので、そこで感じたことをお届けしたいと思います。


人生で 2 回目となる今回の有田陶器市は、4 年ぶりの通常開催ということもあり、昨年以上に活気と笑顔で
溢れかえっていました。

今回、有田陶器市まで福岡から電車に揺られながら行ったのですが、左右に広がる田園風景に魅了され、近づくにつれて高まる期待とワクワクで胸の高鳴りを感じながら、高揚感とともに上有田駅で下車しました。

降りた瞬間、多くの方が「有田陶器市を満喫するぞ!」という気持ちを持たれていることが強く感じるほどの熱気に包まれていました。


そして降りて一番に感じたこととして、「親が子の手を取り、子が孫の手をとる」いわゆる三世代に渡って有田陶器市を楽しみに来られている方々が多い印象を受けました。

「親子三世代」を意識しながら陶器市を散策すると、色々な気づきがあったので、今回は、陶器市で特に印象に残った「親子三世代」をテーマに書いていきたいと思います。

上有田駅の改札を出て、下り坂に差し掛かったとき、おじい様とお孫さんの会話を耳にしました。

ワクワクしてはしゃいでいるお孫さんに対しておじい様が、「まだまだ有田陶器市はこれからだから、あんまり元気出しすぎないようにね!」と言っていたのですが、その声を聞く限りおじい様の方が楽しみを隠しきれていないのが伝わり、陶器市の温かみをスタート時に感じ「ホッ」とした気持ちになりました。


有田陶器市をめぐっている中で、よく目にした光景が、お母さんが食器を選び、その間におばあちゃんとお孫さんが焼き物を手に二人で話をして待っている姿でした。

何のお話をしているのかを聞いたところ、「有田焼の特徴をおばあちゃんが教えてくれているの!」と話してくださりました。
有田焼のことについて詳しく知らないお孫さんに対して、おばあちゃんが魅力や歴史を伝え、伝承していたのでした。


近年、若い人の伝統離れが危機的状況にあると言われています。

その解決策について、色々と議論されていますが、私は今回この姿を見て、一番効果的で素晴らしい伝統の継承の仕方は、やはり「親が子に伝え、子が孫に繋ぐ」という基本的な形が大事であり、その形が『伝統』を身近で当たり前な存在にしていくのではないかと思いました。


有田陶器市は焼き物を見て・買って楽しむ以上に、『文化や伝統の伝承』という点で、大きな役割を担っている大切な存在のように感じました。

「親子三世代」という視点で見る有田陶器市は大変勉強になることがとても多く、いつもと違った視点で楽しむことができました!

次回は、「有田陶器市の全容」について掲載できればと思います!